化学が苦手な人へ 化学の勉強方法を知ろう!
ここでは化学の勉強方法を教えていきます!私がやっていた勉強方法や、理にかなった勉強方法をお伝えします。
私がやっていた勉強方法
実は、私が高校一年生の時に化学基礎を習って、前期の一回目の定期試験で、「どうせ簡単だろ♪」と思って勉強方法はてきとう。とりあえずワークをやって丸付けして、終わり!みたいな感じで勉強してました。(今思えば勉強とは言えない...)その結果は70点未満...中学生の頃に理科のテストで取ってた点数と比べると前代未聞の点数でした。なので、二回目以降、以下のような勉強方をやりました。
私がやっていた勉強方法は何回も同じ問題(受験勉強の時には過去問を含む)を解き、出来なかった問題や出来たけど解答までの道筋があいまいだった問題に関する部分を、解説を見つつ、教科書やノートで復習して、再度解くやり方をしていました。
その結果、一回目と比べて点数が上がりました!といっても一回目は怠けてたのが原因ですが、でもこれのおかげで受験も点数的に他の教科の点数の低さを補うほど助かりました。
体験談なんてほんとかどうかわからんし、それ個人的なものじゃない?ってなると思いますが、そうじゃありません。むしろ、Fランレベルの大学しか受からねぇっていう人でも出来るんじゃないかな?って思います。その理由を説明していくために、最初に先ほどあげた勉強方から重要なところを二つほど持ってきます。
- 何回も同じ問題を解く
- 復習してから再度解く
さて、何回も同じ問題を解くことについては数学でも言われてきていると思います。でもなぜっていうのがわからないからあまりやろうとする人もいると思います。でも本当に何回も同じ問題を解くことは重要なんです。
人間って一度覚えたことをずっと記憶にとどめとくことが出来ますか?
人間って、一度できたことを必ず再度出来たりしますか?
両方とも答えはNoです。因みにこのことは皆さんは経験したことがあると思います。例えば、小学生に勉強したこと、全て覚えていますかね。小学生からずっと習ったことを復習しているとか、要領がよく、たまに復習すれば全て覚えてるとか、すべて覚えられる人とかじゃない限り、覚えてないと思います。すなわち、一回問題を解いたからといって、解き方をずっと覚えられるわけではありませんし、一度解けたからといって、再度解けるとは限りません。よって、何度も解くことが重要です。
復習してから再度解くことについては、意外と見落としていることだと思います。考えられる理由としては、めんどくさいからっていう理由を除くと、問題を解くことだけに重点を置いてしまって、復習することまで考えることが難しいからと考えられます。特に追い込まれている状況、例えば受験とかでは、視界が狭くなりがちです。もしくは、解答と解説をみてわかっているつもりになっているからとも考えられます。多分他にもあると思いますが、少なくとも、間違えた問題や答えがあってたけど、解答までの道筋があいまいになった問題を復習してから再度解くことが重要である。その理由について説明しますね。
間違えた、もしくは解答までの道筋があいまいであるのは、理屈を理解していませんよね。理屈をわかっていないっていうことは勉強した内容をはっきりと覚えていない可能性が高いです。そう考えると、問題集によりますが、解説のほとんどが当たり前のように答えを導いている(例えば、公式から形を変えた状態から始まったり、気体定数などの数値が省略されていたり等、わかっているっていう前提で説明する)ため、あいまいな形で理解していることになります。そうなると、類似問題に対応できない可能性もありますので、一度復習をした方がいいと考えられます。また、解答や解説をみてわかった気になるのを防止するためにも復習をするべきだと思われます。
よって、何回も同じ問題を解くことや復習してから再度問題解くことが重要です。
他の勉強方法
問題を解くのもやるが、習った内容の中で分かっていない部分や忘れている部分をノートにまとめ理解するまで、繰り返すことによって、復習する
この方法は先生がおすすめとして言ってましたが、これも理にかなってると思われます。理由としては、人間というのはいろんな感覚を使ったうえで勉強することによって、覚えやすいと言われています。つまり、ノートにまとめることは視覚と触感の二つの感覚が来て、なおかつ、声出しながらノートにまとめると聴覚のもう一つの感覚も来ます。なので、ノートにまとめるのは覚えやすいと考えられます。(しかし、教科書に書いてあることやノートに書いたことを丸写しするのはただ単に作業するだけになるため、効果が出にくいです。なので、言葉を変えたり、自分がわかるような文章にしたりすると、ちゃんと効果が出ます。)しかし、ノートに全部まとめると、わざわざわかってるものや、ちゃんと覚えているものまで書くことになるので、効率が悪いです。なので、わかっていない部分や覚えていない部分をまとめるのが効率が良くて、他の勉強にも移ることが出来ます。
NGなこと
ここまで勉強方法について、伝えてきましたが、逆にやってはいけないことや、化学において思い込んではいけないことをNGなこととしてまとめました。
- やみくもに問題を解く→解説をあまり見なかったり、復習をしなかったりするため、逆に効率が悪いです。
- いろんな問題を解きすぎる→いろんな問題を解くのはいいです。化学というのは数学と似ていて、類似問題を除いても、いろんな問題があります。しかし、限度と言うものがあります。いろんな問題集を買って、沢山問題やっても類似問題しか出ませんし、問題集によって、難易度も違ってくるのでどのくらい理解しているのかもわかりません。もし、ほとんど出来ていて、理解もしているっていうのなら他の問題集をかってもかまいませんが基本的には一つの問題集がいいです。
- 化学を暗記科目と考える→化学は確かに暗記するところはあります。しかし、暗記科目ではありません。化学は考えるものです。例えば、酸と塩基の問題で、中和によって出来る塩の名前に関しても一見暗記のように感じますが、そんなの覚えるよりも酸や塩基の名前を覚えて、中和したときの物質の命名法を覚えた方が、覚える量が減って効率的です。また、これは酸化還元でもいえます。また、社会科目でもないので、思考力を求める問題なんて当たり前のように出てきます。なので暗記科目として考えるのは危険です。
- 1人で問題を解いていこうとする→これも地味に危険な行為です。数学や化学以外の理科科目でも同じこと言えますが、一人で勉強するのは暗記科目に関しては勘違いしないけど、思考力を必要とする科目に関しては勘違いする可能性があります。勘違いしたまま、勉強していって、気づいたときにはもう手遅れ...なんてことがあったら大変です。直ぐに気付いてもらうために1人で勉強するのではなく、友達と一緒に勉強しましょう。一応予防策はありまして、必ず、問題解いた後ならあってても、解説を見たり、わかっていても、たまに復習したりすることです。
このぐらいですかね。
これで化学の勉強方法を知ることが出来ましたかね。一応これ以外にも探せばあると思います。他にも探してみることもお勧めします。また、あえて探さずに、思考力を鍛えるために、自分で考えてやってみるっていうのもいいと思いますよ。それでは、頑張ってください!
因みに...
他の人が作った問題って、私が持ってる問題集と難易度が違うじゃん。なのになんで問題だすの?言ってることと違くない?っていう疑問が出てしまう可能性があると思います。でも考えてみてください。私が出した問題についてですが、主に思考力を求める問題を中心に出しており、尚且つ、受験勉強に向けて出来なくてはいけないような難易度(一応基準は私立では中堅や日東駒専あたりで、センターや共通も含む。Fラン大学の化学は、思考問題に関してはほぼ手ごたえを感じないため、Fランしか目指してないっていう考えがないっていう前提で難易度にしてます。)になっています。そして、解説もできるだけ、基本の方から説明しています。なので、あまり影響はないと思われます。また、基準から大きく外れるような問題に関しては、どの大学のレベルなのか明記しておきますので、それさえ避ければ問題ないかと思われます。
化学基礎
ここでは化学基礎の問題に対する回答と解説の一覧を並べています。増えるごとに更新していく予定です。
化学が苦手な人へ
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化学基礎の回答&解説一覧
化学基礎 問題No.1 - science_mondaibot5325’s diary
化学基礎 問題No.2の解答&解説 - science_mondaibot5325’s diary
化学基礎 問題No.3の解答&解説 - 自作問題の解答と解説(たまに科学に関するブログ)
化学基礎 問題No.1
※ここは私がツイッターにて出した問題の回答を公開している場所です。まだ問題解いてないよ~っていう人は私のツイッターをご覧ください
私のアカウント→https://twitter.com/bot75098033
今回の問題は2009年代の日本大学の問題を参考にして作成しました。きっと化学基礎の苦手な人から言わせたら一見難しい問題に見えるかもしれませんが、問題文がちょっとだけ複雑なだけで中身は単純なので、思ってたよりも簡単な問題なので、あきらめずに、考えて解けば答えを導くことが出来ると思います。
では解説する前に問題と回答を公開します。
回答
[#化学基礎]#問題 No.1 硫酸銅(Ⅱ)五水和物(CuSO4・5H2O)の結晶を水に溶かして、0.5mol/Lの硫酸銅(Ⅱ)水溶液を30mL作った。この時、何gの硫酸銅(Ⅱ)五水和物を溶かすか。また、方法としては30mLの水に溶かすべきか、少量の水に溶かしてから30mLの水に溶かすべきか。Cu=64 S=32 O=16 H=1
https://twitter.com/bot75098033/status/1390592245334781954
という問題でしたね。回答は以下の通りです。
3.8g(有効数字を無視すると3.75g)の硫酸銅(Ⅱ)五水和物を少量の水に溶かしてから、30mLにする
解説
では解説に移る前に有効数字について気を付けなくてはいけませんね。実はこれに関しては化学 問題No.1で解説していまして、今回の場合も二桁なので、二桁で答えなければいけません。(今回の場合は有効数字を知らなかった人もいると思うので、有効数字を無視した数字も記述しておきました。)有効数字について↓
有効数字は問題文に記入されている実測値(質量数は除く)の一番小さい桁数となります。なので今回の場合2桁となります。よって、2桁で答えないといけませんね。そこを気を付けてほしいです!
因みに、0.2ではなぜだめなのかと言いますと、有効数字を数える時には小数点前の数字が0で、それ以外の数字が小数点以外にない場合、すなわち、0.・・・である場合、0以外の数字が小数点以下に出てくるまでカウントせず、整数が出たらそこからカウントが始まるんです。なので極端な話、1も0.1も0.00000000001も一桁となり、 1.0も0.10も0.000000000010も二桁となります。
さて、解説に入りますが、こういう問題で苦手と思う部分というのは内容が単純であっても、硫酸銅(Ⅱ)五水和物を溶かす量を聴かれているのに、0.5mol/Lの硫酸銅(Ⅱ)水溶液を30mL作ったと言っていて、硫酸銅(Ⅱ)五水和物に直結する情報が少なく、複雑に見えるからだと思います。
でも本当に複雑なのか...?
こう見れば複雑に見えないようになると思います。
硫酸銅(Ⅱ)五水和物はCuSO4・5H2Oで、硫酸銅(Ⅱ)は水分子がない状態なので、CuSO4である。この二つの物質に共通点がありませんか?
...CuSO4で、しかも、両方(硫酸銅(Ⅱ)と硫酸銅(Ⅱ)五水和物)とも1molに含まれるCuSO4は1molですね!しかもそれだけではありません。五水和物、化学式でいう5H2Oはなんていう物質ですか?...水ですね。水ってことは硫酸銅(Ⅱ)五水和物は、硫酸銅(Ⅱ)をちょっとだけ水に溶かした状態と言うわけです!
つまるところ、下の手順で解けます。
水に溶けてる硫酸銅(Ⅱ)のモルを求める。
↓
「両方とも1molに含まれるCuSO4は1mol」ということから、硫酸銅(Ⅱ)で求めることででてきた物質量(mol)は硫酸銅(Ⅱ)五水和物の物質量と同じであるから、硫酸銅(Ⅱ)五水和物のモル質量を計算してから、溶かした質量を求める。
ではこの手順にそって計算していきます。
水に溶けてる硫酸銅(Ⅱ)のモルをモル濃度に水溶液の体積をかけて、求めます。
0.5mol/L×0.03L=0.015mol (この時、今回のモル濃度はmolをLで割ったものなので、molに戻すときに、mLのまま計算すると辻褄が合わない為、Lで計算します。m(ミリ)は通常の1000分の1、つまり、1L=1mLとなり、30mL=0.03Lとなります。)
となります、そして、「両方とも1molに含まれるCuSO4は1mol」ということから、硫酸銅(Ⅱ)で求めることででてきた物質量は硫酸銅(Ⅱ)五水和物の物質量と同じであるから
0.015mol
です。硫酸銅(Ⅱ)五水和物CuSO4・5H2Oは250g/mol(64+32+16×4+(1×2+16))なので、溶かした質量を求める。
0.015mol×250g/mol=3.75g
となるが、有効数字に気を付けて
≒3.8g
となる。
さて、あとは簡単ですね。なんていったって、もう既に答えは言っているようなものですから。因みに答えとしては、少量の水で溶かしてから、30mLにするになります。
先ほど私は「水ってことは硫酸銅(Ⅱ)五水和物は、硫酸銅(Ⅱ)をちょっとだけ水に溶かした状態」(正確には少し違って、水分子が硫酸銅(Ⅱ)にくっついてる状態です。)と言いましたよね。つまり、水に溶かしたら水自体の量が増えてしまいます。ならば、もしこのまま30mLの水を加えたらどうなるかのか...想像つくと思います。
想像つかない人にどうなるかと言いますと、30mLと+αの水の量となってしまい、30mLを売りにしていた硫酸銅(Ⅱ)水溶液ではなくなってしまいます。売りにはしていませんがでも、少量の水で溶かしてから30mLにすれば、その言葉の通り、30mLになりますね。なので少量の水で溶かしてから、30mLにするになります。
わかりましたでしょうか?わからなかったらDMやリプの方で質問してください(コメントでも構いませんが、直接言えません。問い合わせも同じです。)それでは!
コラム
実は硫酸銅(Ⅱ)はいろんなものに使われています。例えば農薬とか医薬品、動物医薬品などに使われています。農薬では殺菌剤、医薬品では解毒剤(ほかの物質と混ぜて使われている。注射剤)で使われています。注射剤ってことは、少なくとも薬剤師を目指す人はぜひともこういう問題は解けるようになればいいなと思っています。
化学 問題No.1の回答&解説
※ここは私がツイッターにて出した問題の回答を公開している場所です。まだ問題解いてないよ~っていう人は私のツイッターをご覧ください
私のアカウント→https://twitter.com/bot75098033
最初の問題は理論化学で、一番印象に残った問題を作りました!理論化学って計算問題が多く、尚且つ、考える力をよく使うため、苦手な人が多いと思いますが、何度も解いてるうちに今回の問題よりも難しい問題でも解けるようになると思います。
まず解説する前に問題と回答を公開します。
回答
全体の温度が27℃で、3.0Lの容器Aに0.16gの酸素と、5.0Lの容器Bに0.20gのメタン(CH4)が入っている。これらの気体は理想気体として、コックを閉める前のそれぞれの気体の圧力(Pa)と、コックを開けた後の全体の圧力を答えよ。O=16C=12H=1
https://twitter.com/bot75098033/status/1390229853954260994
このような問題でしたね。(今気づきましたが、0.2gはダメでした。0.20gです。)ではそれぞれの回答がこちらです。
・コックが閉まっている時のそれぞれの圧力
Aの圧力:4.2×10^3Pa
Bの圧力:6.2×10^3Pa
・コックを開いている時の全体の圧力
5.5×10^3Pa となる
解説
さて、解説に移りますが、その前に気を付けてほしいことがあります。まず、有効数字についてです。
有効数字は問題文に記入されている実測値(質量数は除く)の一番小さい桁数となります。なので今回の場合2桁となります。よって、2桁で答えないといけませんね。そこを気を付けてほしいです!
因みに、0.2ではなぜだめなのかと言いますと、有効数字を数える時には小数点前の数字が0で、それ以外の数字が小数点以外にない場合、すなわち、0.・・・である場合、0以外の数字が小数点以下に出てくるまでカウントせず、整数が出たらそこからカウントが始まるんです。なので極端な話、1も0.1も0.00000000001も一桁となり、 1.0も0.10も0.000000000010も二桁となります。
では有効数字の確認が終わったところで、本題に入りたいと思います。
まず一つ目の問題、コックが閉まっている時のそれぞれの圧力について解説していきます。
これは、温度とそれぞれのgと体積、そして、物質とその物質に含まれる原子の質量数がわかっているため、圧力計算の基本となる気体の状態方程式を使います。気体の状態方程式は以下のような式でしたよね。気体の状態方程式は...
PV=nRT (P=圧力 V=体積 n=モル R=気体定数(8.3×10^3Pa・L/K・mol) T=絶対温度)
→PV=w/MRT (w=気体の質量 M=モル質量 因みにw/M=nである。)
→P=wRT/MV
ですよね。
この式を用いて、それぞれの気体の圧力も求めることが出来ます。(Aの圧力と体積をそれぞれPAとVAとし、Bの圧力と体積をそれぞれPBとVBとする。)
A:酸素のモル質量は32g/mol(16×2)であることから
PA=wRT/MVA
=0.16×8.3×10^3×(273+27)/32×3.0
=4.15×10^3
有効数字に気を付けて...
PA≒4.2×10^3Pa
B:メタン(CH4)のモル質量は16g/mol(12+1×4)であることから
PB=wRT/MVB
=0.20×8.3×10^3×(273+27)/16×5.0
PB=6.225×10^3
有効数字に気を付けて...
≒6.2×10^3Pa
となる。 よって、Aの圧力が4.2×10^3Pa、Bの圧力が6.2×10^3Paです。
さて、問題はここからですね。きっと気体の圧力計算が苦手な人はここで点数を落とす人が多いと思います。なので今回の問題で注意すべき点を先にまとめておきました。
- それぞれの気体の圧力を分圧にするべし!
一つだけですが、さっそく説明していきます。
ではまず、なぜそれぞれの気体の圧力のまま、すなわち、先ほど導いた値のまま計算してはいけないのか。それは、コックを開ける前と開けた後で体積が変化してしまうからです。
コックを開ける前での体積はそれぞれ分けられていて、Aでは3.0L、Bでは5.0Lと体積が異なっていました。しかし、コックを開けた後、つまり、AとB間で気体の行き来が自由になった後、体積はAとBの全体の体積となる。しかも、体積の変化は圧力に影響を及ぼす。なので...
コックを開ける前の気体の圧力と開けた後の気体の圧力では条件が変わってしまう!
条件が変わってしまうことは結果も違ってくることです。例えるなら、ふわっふわのパンを作るためにはベーキングパウダーが必要です。つまり、ベーキングパウダーを入れるという条件下で、ふわっふわのパンを作っているのです。でも、もし、ベーキングパウダーを入れてないと、条件が変わるだけではなく、ぺらっぺらのパンが出来てしまいます。
結果も違ってくるなら、そのまま計算してしまってはダメです。なので、気体の圧力で計算せず、そこから分圧にする必要があります。
じゃあどうすれば分圧になるか...そうです!条件を入れ込めばいいんです。そして、ボイルの法則(P1V1=P2V2 P=圧力 V=体積)を用いて、V1に全体の体積とV2にそれぞれの体積をいれて...
pV=PV' (p=ある成分の分圧 P=ある成分の圧力 V=全体の体積 V'=ある成分の体積)
p=PV'/V
で計算できます。(この時、有効数字の2桁よりも一つ多い3桁で、以下の桁を切り捨てた状態で、計算します)
Aの分圧(pA=Aの分圧)
pA=PAVA/V
=4.15×10^3×3/8
=1.556・・・×10^3
この後も計算するから有効数字の一つ前の桁まで残しておいて...
≒1.56×10^3Pa
Bの分圧(pB=Bの分圧)
pB=PBVB/V
=6.22×10^3×5/8
=3.887・・・×10^3
この後も計算するから有効数字の一つ前の桁まで残しておいて...
≒3.89×10^3Pa
となります。
あとは、ドルトンの分圧の法則を覚えていることが必須で、ドルトンの分圧の法則は、全体の圧力、すなわち、全圧は各成分の分圧の和に等しいという法則でしたね。つまり今回の場合...
P=pA+pB (P=全圧 pA=Aの分圧 pB=Bの分圧)
ですね。なので...
P=1.56×10^3+3.89×10^3
=5.45×10^3
有効数字に気を付けて...
P≒5.5×10^3Pa
よって、コックを開けた後の全体の圧力は5.5×10^3Paとなります。
わかりましたでしょうか。もしこれでもわからない場合はDMにて聞いてください。それでは!
コラム
今回のコラムでは実在気体ではどのような気体の状態方程式となるのかについて説明していきます。
まず実在気体と理想気体の違いとしては、主に二つ、分子自体の体積の有無と分子間力による相互作用の有無でしたよね。実はそれだけの違いなので、主となる式自体の違いはあまりありません。その式は
(P+an^2/V^2)(V-nb)=nRT (PVnRTは解説でも挙げた通りで、aとbはそれぞれ、1モルの二乗に対する分子間力の相互作用と1molに対する分子の体積です)
です。どうしてもPVの部分が複雑になっていますが、実際に、紙に書いてもらえばわかる通り、さほど変わりません。でも逆に考えれば、これだけしか変わらないのに、二酸化炭素など、理想気体と大きく異なるような分子には分子間力の相互作用や分子の体積による影響が大きく出ていると考えられますね。
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