自作問題の解答と解説(たまに科学に関するブログ)

基本的に自作問題の解答と解説を投稿し、たまに、科学に関するようなブログを投稿します。

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化学基礎 問題No.1

※ここは私がツイッターにて出した問題の回答を公開している場所です。まだ問題解いてないよ~っていう人は私のツイッターをご覧ください
私のアカウント→https://twitter.com/bot75098033

 

 今回の問題は2009年代の日本大学の問題を参考にして作成しました。きっと化学基礎の苦手な人から言わせたら一見難しい問題に見えるかもしれませんが、問題文がちょっとだけ複雑なだけで中身は単純なので、思ってたよりも簡単な問題なので、あきらめずに、考えて解けば答えを導くことが出来ると思います。

  では解説する前に問題と回答を公開します。

回答

[#化学基礎]#問題 No.1 硫酸銅(Ⅱ)五水和物(CuSO4・5H2O)の結晶を水に溶かして、0.5mol/Lの硫酸銅(Ⅱ)水溶液を30mL作った。この時、何gの硫酸銅(Ⅱ)五水和物を溶かすか。また、方法としては30mLの水に溶かすべきか、少量の水に溶かしてから30mLの水に溶かすべきか。Cu=64 S=32 O=16 H=1

https://twitter.com/bot75098033/status/1390592245334781954

 

  という問題でしたね。回答は以下の通りです。

3.8g(有効数字を無視すると3.75g)の硫酸銅(Ⅱ)五水和物を少量の水に溶かしてから、30mLにする

 

解説

 では解説に移る前に有効数字について気を付けなくてはいけませんね。実はこれに関しては化学 問題No.1で解説していまして、今回の場合も二桁なので、二桁で答えなければいけません。(今回の場合は有効数字を知らなかった人もいると思うので、有効数字を無視した数字も記述しておきました。)有効数字について↓

有効数字は問題文に記入されている実測値(質量数は除く)の一番小さい桁数となります。なので今回の場合2桁となります。よって、2桁で答えないといけませんね。そこを気を付けてほしいです!

 因みに、0.2ではなぜだめなのかと言いますと、有効数字を数える時には小数点前の数字が0で、それ以外の数字が小数点以外にない場合、すなわち、0.・・・である場合、0以外の数字が小数点以下に出てくるまでカウントせず、整数が出たらそこからカウントが始まるんです。なので極端な話、1も0.1も0.00000000001も一桁となり、 1.0も0.10も0.000000000010も二桁となります。

化学 問題No.1の回答&解説 - science_mondaibot5325’s diary

 さて、解説に入りますが、こういう問題で苦手と思う部分というのは内容が単純であっても、硫酸銅(Ⅱ)五水和物を溶かす量を聴かれているのに、0.5mol/Lの硫酸銅(Ⅱ)水溶液を30mL作ったと言っていて、硫酸銅(Ⅱ)五水和物に直結する情報が少なく、複雑に見えるからだと思います。

 でも本当に複雑なのか...?

 こう見れば複雑に見えないようになると思います。

 硫酸銅(Ⅱ)五水和物はCuSO4・5H2Oで、硫酸銅(Ⅱ)は水分子がない状態なので、CuSO4である。この二つの物質に共通点がありませんか?

 ...CuSO4で、しかも、両方(硫酸銅(Ⅱ)と硫酸銅(Ⅱ)五水和物)とも1molに含まれるCuSO4は1molですね!しかもそれだけではありません。五水和物、化学式でいう5H2Oはなんていう物質ですか?...水ですね。水ってことは硫酸銅(Ⅱ)五水和物は、硫酸銅(Ⅱ)をちょっとだけ水に溶かした状態と言うわけです!

 つまるところ、下の手順で解けます。

 水に溶けてる硫酸銅(Ⅱ)のモルを求める。

           ↓

 「両方とも1molに含まれるCuSO4は1mol」ということから、硫酸銅(Ⅱ)で求めることででてきた物質量(mol)は硫酸銅(Ⅱ)五水和物の物質量と同じであるから、硫酸銅(Ⅱ)五水和物のモル質量を計算してから、溶かした質量を求める。

 

ではこの手順にそって計算していきます。

水に溶けてる硫酸銅(Ⅱ)のモルをモル濃度に水溶液の体積をかけて、求めます。

 0.5mol/L×0.03L=0.015mol  (この時、今回のモル濃度はmolをLで割ったものなので、molに戻すときに、mLのまま計算すると辻褄が合わない為、Lで計算します。m(ミリ)は通常の1000分の1、つまり、1L=1mLとなり、30mL=0.03Lとなります。)

となります、そして、「両方とも1molに含まれるCuSO4は1mol」ということから、硫酸銅(Ⅱ)で求めることででてきた物質量は硫酸銅(Ⅱ)五水和物の物質量と同じであるから

 0.015mol

です。硫酸銅(Ⅱ)五水和物CuSO4・5H2Oは250g/mol(64+32+16×4+(1×2+16))なので、溶かした質量を求める。

 0.015mol×250g/mol=3.75g

となるが、有効数字に気を付けて

          ≒3.8g

となる。

 さて、あとは簡単ですね。なんていったって、もう既に答えは言っているようなものですから。因みに答えとしては、少量の水で溶かしてから、30mLにするになります。

 先ほど私は「水ってことは硫酸銅(Ⅱ)五水和物は、硫酸銅(Ⅱ)をちょっとだけ水に溶かした状態」(正確には少し違って、水分子が硫酸銅(Ⅱ)にくっついてる状態です。)と言いましたよね。つまり、水に溶かしたら水自体の量が増えてしまいます。ならば、もしこのまま30mLの水を加えたらどうなるかのか...想像つくと思います。

  想像つかない人にどうなるかと言いますと、30mLと+αの水の量となってしまい、30mLを売りにしていた硫酸銅(Ⅱ)水溶液ではなくなってしまいます。売りにはしていませんがでも、少量の水で溶かしてから30mLにすれば、その言葉の通り、30mLになりますね。なので少量の水で溶かしてから、30mLにするになります。

 わかりましたでしょうか?わからなかったらDMやリプの方で質問してください(コメントでも構いませんが、直接言えません。問い合わせも同じです。)それでは!

コラム

 実は硫酸銅(Ⅱ)はいろんなものに使われています。例えば農薬とか医薬品、動物医薬品などに使われています。農薬では殺菌剤、医薬品では解毒剤(ほかの物質と混ぜて使われている。注射剤)で使われています。注射剤ってことは、少なくとも薬剤師を目指す人はぜひともこういう問題は解けるようになればいいなと思っています。